小田原の人気店『大原』で並ばずにアジフライを食べてきた
小田原の絶品アジ
良質なアジが獲れる相模湾に面している小田原。
本来アジは回遊魚ですが、プランクトンが豊富な相模湾には、いわゆる根付きのアジがいて、まるまる太った旨味ぎっしりのアジに成長します。
アジは鮮度が命の魚なので、昔から日持ちする干物や練り物づくりが盛ん。
『ひもの専門 山安』『早瀬のひもの』など老舗有名店のアジ干物はお土産としても人気なようですが、せっかく小田原まで来たのなら新鮮なアジの刺身やアジフライが食べたい。
早川漁港の名物アジフライ
近海の魚が集まる小田原漁港、通称早川漁港の卸売市場のまわりには、漁師めしのお店がずらーり。
小田原卸売市場2階にある限定小田原丼(おだどん)で有名な『魚市場食堂』
10種類の地魚を盛ったどど丼が人気の仲卸やまや水産直営『めし家やまや』
和モダンなカフェのような内装で家族向けのテーブル席やお座敷もある『わらべ菜魚洞』
などなど、他にも多くの食事処があり、だいたいどの店でもアジフライと地魚刺身はテッパンのようです。
中でも今回行くことにした『おさかな食堂 大原』は、食べログ百名店にも選出され、週末は2時間待ちにもなるという、なかなかのやばたにえん。
『おさかな食堂 大原』を電話より先に予約する方法
大原のレビューを見ていると「電話予約したので長時間並ばずに入れました」というたぐいの口コミがチラホラ。
実際に予約は可能なのか、直接お店に電話して伺ってみることに。
「週末伺いたいのですが、予約はできますか?」
「毎朝お店の前に予約台帳を出していまして、そちらにお名前を書いてお待ちいただいています。もし遠方からお越しでしたら、お店は11時15分からですが、当日の午前9時以降にお電話いただければ、お名前の代筆もできますよ。」
「なるほど、9時からですね。ありがとうございます。では当日改めてお電話しますね。」
と、電話を切ろうとしたところ
「あ、もし9時より早くいらっしゃる場合は、中で仕込みをしてますので、お声かけくださいね。まだ台帳出してないから、店内でお名前書いてもらうかたちになっちゃいますけど。」
ん??
「それは9時より前に着いたら、電話予約より先に記名できちゃうってことですか?」
「そうですね、もし早くお着きになったらお声かけください。お店のドア閉まってても、中にはいますので。」
なんと、そんな裏ワザがありました。
ちなみに、電話でも実際に伺った際にも、接客は落ち着いた優しい系で、人気店にありがちな塩対応の気配はなし。
この時点で、美味しさの半分は保証されたようなものです。
前日は小田原市内に泊まっていたので、翌朝は9時前到着を目標にいざ大原。
大原までの朝の移動手段
大原のある早川漁港は小田原駅の隣、早川駅から徒歩10分。
今回宿泊していたホテル『RYOKAN PLUM』は小田原駅まで徒歩10分だったので(寝坊したので)、駅まで戻らずにホテルから直接タクシーで早川漁港まで移動することに。
小田原市内は流しのタクシーはあまりいないので、タクシー配車アプリGOでタクシーを呼び、移動時間10分ほどで早川漁港に到着。近いです。
自家用車やレンタカーの方は、朝10時くらいまでならスムーズに早川漁港の駐車場に停められそうです。
当日は土曜日で、昼頃には空車待ちの長蛇の車列ができていました。写真左からさらに100mは続いています。
ちなみに、地元タクシー運転手さん曰く「今日は車が少ないねぇ」だそうです。
小田原漁港の敷地内にある魚市場食堂、小田原早川漁村、小田原さかなセンターなどを利用する際に便利な駐車場については、こちらで詳しく紹介されています。
早川駅と食堂街の中間あたりにバス停もありました。
うめまる号という小田原宿観光回遊バスで、小田原市内の主要箇所を回っているようです。
1時間に1-2本なので、計画性のある方におすすめ。
予約台帳の1番目に記名!でも入店まで気を抜くべからず
8時50分、大原着。
まだのれんも台帳も出ておらず、声をかけると店内で記名させてくれました。
念願の1番目をゲット。
大原の入店までの流れは、まず次に案内するお客さんの名前を呼び事前に注文をとって、入店したらほぼ待たずに料理が提供される、という仕組み。名前が呼ばれた時点でその場にいないと、残念ながら飛ばされてしまいます。
つまり、最終的には注文をとった順での案内となるため、最後まで気が抜けない。
今回は開店10分前くらいまでにお店に戻ってくることにします。
それまでの間、土曜の朝市を見たり、土岩蒲鉾店本店の揚げたてかまぼこを食べたり、小田原さかなセンターで軽く海鮮BBQをしたり、早川漁港をブラブラと観光。
午前中はどこも空いていて、ゆっくりと楽しむことができました。
開店時には30組待ち
11時頃、大原に戻ると25組待ちに。開店時には30組を超えていました。
ちなみに、名前のサマに赤丸がついているお客さんは9時以降に電話で予約された方のようです。
店内はテーブル3つとカウンター2席なので、この日は電話予約のお客さんでも半数の方は2回転目、予約なしで直接台帳に記名したお客さんは3回転目以降の案内になる様子。
この感じだと、後ろの方の順番では確実に2時間以上待ちますね。
入店前に注文を聞かれるので、待っている間にメニューは決めておきましょう。
当日の仕入れ状況により、数量限定や売り切れがあるようです。この日はカンパチ刺身が1回転目で早々に完売していました。
ということで、無事1番のりで入店。
念願のアジフライとご対面
セルフのお茶を飲みながら待つこと10分。
『ミックスフライ定食』2,150円
アジフライ2枚、海老フライ1本、帆立フライ1こ、の豪華3種盛りです。
アジフライの断面。
アジのサイズは中〜やや小ぶりですが、身の味がしっかりしていて、塩少々とレモンでさっぱりが美味しいです。
衣は細かめでサクッと軽い食感。
海老フライ。
今日の海老は小ぶりだったそうで、2本にしてくれました。海老好きとしては嬉しいテンアゲ。
帆立フライ。
中が半生しっとりで絶妙な揚げ具合。こちらも塩レモンが合います。
こちらは連れが注文した『刺身3点とアジフライ2つのセット』1,700円
刺身を一切れもらいましたがわりとふつうだったので、ここは潔くアジフライに絞って注文してもいいかもしれない。
各テーブルには、ソース、胡麻ドレッシング、醤油、塩が置いてあり、お好みで味変可能。
ご飯はおかわりできます。やや固めの炊き具合で、アジフライによく合う。
キャベツの千切りはフワフワ系ではなくパリシャキ系で、食感がいいアクセントになり箸休めによき。胡麻ドレッシングでいただきました。
小鉢がシラスというのも贅沢です。
揚げ物オンパレードですが、見た目より軽く完食できました。
周辺のお店も美味しかった
実はこのあと、周辺のお店のアジフライも食べ比べしました。
身がフワッと系やしっかり系など違いはあれど、正直どこも同じくらいの美味しさ。
考えてみれば、アジフライや刺身といったシンプルな料理は、素材と鮮度がよければどう転んでもそれなりに美味しくなるので、早川漁港でアジフライを食べて外すということはおそらくなさそう。
長時間待つのはちょっと、、という人は、大原以外のお店へどうぞ。
※この記事内容は、2022年6月時点での情報です。