小田原を楽しむ総合情報マガジン|小田原ナビ

暑い夏を少しでも涼しく!小田原の伝統工芸品、小田原鋳物の風鈴で、今年の夏を乗り切りましょう~!

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はじめに

 

こんにちは!お祭り大好きWEBライターです!

 

毎記事毎記事「暑いですね…」と書いている私ですが、実際暑くて言わずにはやっていられませんよね…クーラーとハンディファンが手放背ません…

外は蝉の声も煩く、クーラーをきかせていても気がめいってしまいます…。

 

そんなあなたに朗報です。小田原には、実は暑い夏を涼しく(?)過ごせるグッズがあるんです!

 

それが風鈴

今となっては見かけることが少なくなってしまったものでもありますが、そのさわやかな音は、きくだけで涼しい気分になれること間違いなし。

 

実際私も家で風鈴を吊るしており、たまに揺れて音がなると、蝉の声も忘れて涼しい気分になれます…!

 

皆さんが思い浮かべる風鈴は、ガラス製のこんな風鈴が多いかもしれません。↓↓

 

 

しかし、小田原の風鈴は一味違います!というわけで、今回は小田原の伝統工芸品、小田原鋳物で作られた風鈴について詳しくご紹介していきます!

 

鋳物って何?と思った人も大丈夫です!鋳物の説明から、小田原鋳物の歴史まで、くまなく説明していきますので、この記事を読めば、小田原鋳物についてまるきり分かっちゃいますよ!

 

それでは参りましょう~!

 

鋳物(いもの)ってなに?

 

小田原鋳物の説明に入る前に、「鋳物」についてまずは解説していきますね。

 

【引用:柏木美術鋳物研究所

 

鋳物(いもの)とは、溶かした金属を型に流し入れ、固めて形を作った製品のことを言います。その一連の方法を鋳造(ちゅうぞう)と言います。

 

例えば刀では、金属を熱して、叩いて、また熱して、叩いて…と、何度も加熱と叩くのを繰り返して作ります(鍛造)が、鋳物では型に金属を入れるだけです。

皆さんお気づきかもしれませんが、簡単に作ることができるのが鋳物なんです!型も砂で作ることが多く、そのおかげですぐに金属が冷め、違う型として再利用もできるのでエコの観点でも利点が多いです。

 

簡単に複雑な形を金属で作ることのできる鋳物ですが、難点が1つ。それは強度です…鍛造では叩くことで金属内に残った空気が出ていきやすいのですが、鋳造では流し入れるだけなので、金属内に空気が残り、鍛造したものと比べて壊れやすくなってしまいます…

 

そんな特徴を持つので、視覚的に美しい形が求められ、激しく使われることのない風鈴にうってつけな製法なんです!

ガラスでできた風鈴もカラフルで美しいですが、金属でできた、鋳物独特の光沢がある風鈴も風情があって美しいですよね…!

 

小田原鋳物の歴史

 

ここからは、そんな鋳物がどのように小田原に根付いていったのか、ご紹介していきます!

 

そもそも鋳物は、日本には弥生時代に伝わったと考えられており、その証拠として、鋳物の銅鐸銅剣が出土しています!その後時代が進むにつれて、器や仏像、昔の金属銭に使用されるようになっていきました。

岩手の南部鉄器は、今でも特に有名な鋳物の1つですね。

 

【南部鉄器 引用:株式会社とわ

 

ここ小田原では、1534年、河内国(現在の大阪府)から小田原地域(相模国)に移住した山田治郎左衛門という人がはじまりだと言われています。その後、1686年に小田原の鍋町(現在の浜町4丁目付近)に移り住んだ柏木家が伝統を引き継ぎ、現在に至るまで小田原鋳物の伝統を引き継いでいます。

 

北条氏に守られ、宿場町であるという風土に恵まれ、小田原鋳物は鳴物(音の出るもの、仏具のおりんなど)の名所として名を残すようになりました。

 

そうして、今でも続く小田原鋳物の伝統が守られています。最近では時代に合わせた様々な取り組みも行っており、今でも精力的に活動しています!

 

小田原鋳物の特徴

 

ここからは、小田原鋳物の特徴について少しご紹介していきます!

 

鋳物は、金属を溶かして型に入れる、という方法上、金属が溶ければよいため、様々な金属が使われます。鉄鋼やステンレス、アルミニウムやマグネシウムなど、本当に鋳物に使われる金属は多岐に渡ります。

 

そんな中、小田原で使われているのは、銅の合金です。銅と錫を混ぜて作る青銅をはじめとして、銅の合金はもっとも古くから鋳物に使われてきた金属でもあります。

 

【青銅で作られた銅鐸 引用:東京大学総合研究博物館

 

小田原鋳物で具体的に使われているのは、真鍮と砂張と呼ばれる合金です。

 

真鍮は五円玉や楽器によく使われている合金であり、銅と亜鉛を混ぜて作られます。別名黄銅とも言われ、黄色味の強いその色は、錆びると青緑色になるのも特徴です!風鈴にすると、高くてさわやかな音が響きます。楽器に使用されやすいのも納得の響きです!

 

【真鍮製風鈴 引用:柏木美術鋳物研究所

 

砂張(さはり)とは、銅と錫を混ぜて作られる合金であり、先ほど少し紹介した青銅の一種です。一般的な青銅より錫の割合が多いことが特徴です。耐久性が比較的低いため、小田原以外ではあまり使われていない合金ではありますが、その音色はピカイチ。響きの余韻も長く、消えていく音の余韻まで長く楽しめる風鈴になっています。



 

【砂張製風鈴 引用:柏木美術鋳物研究所



 

また、最近では新たな取り組みも行っています。例えば、箱根の伝統工芸品である箱根寄木細工とコラボして、風鈴の短冊が寄木細工で作られたものを販売しています。また、風鈴だけでなく小さな鈴も販売しており、日々かわいい音と過ごすことも可能になっていますよ!

 

小田原鋳物の風鈴を手に入れるには?

 

そんな素敵な小田原鋳物の風鈴を手に入れられる場所を、ここからご紹介していきますね!

 

それが、柏木美術鋳物研究所さんです!

 

【引用:小田原地場産業振興協議会

 

先ほどご紹介した柏木家の方が運営する、由緒正しい鋳物工房になります。

300年以上も続く伝統の技で作られた商品を、直接購入することができます!工房の横に店舗が併設されているため、鋳物づくりの雰囲気も味わえちゃうかも?

今回ご紹介した風鈴をはじめ、仏具のおりん、花瓶や文鎮など、小田原鋳物で作った様々な商品を購入できます!

 

私のおススメはやはり、砂張で作った風鈴ですね。小田原で有名な提灯の形をしたものもあり、短冊を箱根寄木細工のものにすれば、観光の思い出になること間違いなし!音が聞こえるたびに、小田原のことを思い出せます…!

 

外から見えるたくさんの風鈴が目印になっていますので、ぜひそれを探して訪れてみてくださいね!

 

残念ながら現地に行けない…という方もご安心ください!Amazonにて、公式オンラインショップも運営されています!風鈴ですので音は実際に確認して頂きたい気持ちはあるのですが、家にいながらでも風鈴の音色を楽しむことは可能です!

 

是非自分の好きな方法で、風鈴の音色を楽しんでみてくださいね!

 

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柏木美術鋳物研究所

 

神奈川県小田原市中町3-1-22

0465-22-4328

 

営業時間 9:00-17:00

定休日 第2・4・5土曜日、日曜日、祝祭日

 

https://k-imono.com/

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さいごに

 

ということで、小田原鋳物と風鈴についてご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?

 

ただでさえ暑い夏を、耳から聞こえる涼しい音でも乗り切りましょう!風を入れるためにわざわざ窓を開けなくても、クーラーや扇風機の風が当たるところに吊るしておけば、心地いい音を十分響かせてくれますよ!

 

日本古来の夏を乗り切るライフハックを、令和の今でも試してみませんか?

 

それではまた、次回以降の記事でお会いしましょう~!

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