実は小田原は文学の聖地?!小田原にゆかりのある文学者の足跡を楽しめる、小田原文学館についてご紹介!
はじめに
【引用:小田原市】
こんにちは!毎度おなじみ、お祭り大好きWEBライターです!
実は私、お祭りの他にも、読書が大好きなんです。雰囲気が真逆じゃないか!と思う方もいらっしゃるとは思いますが、一人でゆっくりしたいときには、読書がうってつけです。
そしてこの小田原、実は名だたる文豪に所縁あることで知られる、まさに文学の聖地と言ってもいい土地なのです!明治から昭和にかけて、この小田原の地で出生したり、執筆した文豪の数は数知れず。
今回は、そんな文豪たちの足跡をまとめた小田原文学館についてご紹介していくと同時に、何人か有名な文豪についてもご紹介していきます!
最近は本を読む人、文学に触れる人が減っているとは言いますが、今回の記事を読めば少し読みたくなるかも?!ぜひ最後まで読んでみてくださいね~!
小田原ゆかりの文豪紹介
まずは小田原ゆかりの文学者を3人抜粋して紹介してまいります。全員を紹介したいのは山々なのですが、記事の関係上、特に有名な人や、個人的に好きな人を独断と偏見で選んでのご紹介となることをご承知おきください…!
小田原ゆかりの文豪① 坂口安吾
まずはじめにご紹介するのは、坂口安吾です!
【引用:Wikipedia】
1906年に新潟県新潟市に生まれ、1955年に没した坂口安吾は、1940年から1年間、小田原に住み、執筆していました。『風博士』という作品で、小田原出身の作家牧野信一に絶賛されたほか、よき友であった詩人、三好達治が小田原に住んでいたことなど、小田原にゆかりがあり、三好の勧めもあり、小田原に移住することになりました。
代表作に『堕落論』、『白痴』などがあり、無頼派の一員とされています。人間の根源的なものを探そうとする安吾は、どこか寂しさを感じさせる作風でありながらも、人間の核を捉えた確固たる意思の強さを感じられる文章を書いているな、と感じさせられる文学者です。
個人的に好きな作家だったので、今回取り上げさせてもらいました…!冷たいのにどこか物事の芯を捉えた鋭さに痺れます!これで安吾本人は精神的に不安定だったことが少し悲しいですが…語りだしたら止まらなそうなので今回はここまでで。
小田原にいた期間は1年間と短いものの、2019年には小田原文学館で特設展が開かれる程、生前の小田原から受けた影響は大きかったようです。
小田原ゆかりの文豪② 北原白秋
続いてご紹介するのは、北原白秋です。
【引用:Wikipedia】
1885年、熊本県に生まれ、1942年に亡くなった北原白秋も、小田原に住んでいました。1918年に小田原に居を移してから関東大震災で家が半壊するまで、小田原で精力的に活動しており、生涯に作った童謡の約半分を小田原で作っていたそうです!
その旧居跡は、伝肇寺(でんじょうじ)内にあります。別名みみづく寺と呼ばれており、当時の白秋の家も「みみづくの家」と呼ばれていたようです。伝肇寺さんでは白秋ゆかりのイベントも行っていますので、そちらもぜひチェックです!
代表作に『赤い鳥小鳥』、『待ちぼうけ』、『ペチカ』など、皆さんも一度は歌ったことのある童謡が数多くあります。子どもでも分かりやすい言葉の響きとかわいらしさが、今まで歌い継がれる所以ではないでしょうか。私も音楽の授業で歌ったことがあり、今までメロディーとともに覚えている、思い出深い曲です。
実は小田原は「童謡のまち小田原」というスローガンを掲げ、白秋の功績を称えるとともに、その童謡を次世代に繋いでいくための街づくりを行っています。
後で詳しくご紹介しますが、「白秋童謡館」という建物が小田原文学館の敷地内に建っており、そこに繋がる約4㎞の道を白秋の童謡から「からたちの花の小径」と名付けています。
小田原に最も所縁のある文豪は北原白秋である、と言っても過言ではないかもしれませんね。
小田原ゆかりの文豪③ 北村透谷
最後にご紹介するのが、北村透谷です。
【引用:国立国会図書館】
1868年に小田原に生まれた北村透谷は、1881年に一家で東京へ引っ越すまで、幼少期を小田原で過ごしました。東京で25歳という若さで亡くなってしまいましたが、まさに半生を小田原で過ごした文学者だと言えるでしょう。
キリスト教徒であった透谷は、恋愛に対して重きを置いており、代表作の『厭世詩家と女性』では、恋愛こそが人生を豊かにする、と恋愛至上主義を説き、当時の若者に大きな影響を与えました。
記念碑が小田原文学館の敷地内にある他、透谷の墓も高長寺という寺の中にあります。キリスト教徒だった透谷のお墓が寺の中にあるのは少し皮肉ですが、小田原駅からほど近いところにありますので是非チェックしてみてくださいね。
小田原文学館の紹介
先に挙げた3人だけでなく、尾崎一雄や谷崎潤一郎、岸田國士など、様々な文豪にゆかりがある小田原。先ほど名前を挙げた三好達治や牧野信一も含め、多くの文豪の痕跡を感じることのできる小田原文学館と、その周辺について、以下ではご紹介していきます!
①小田原文学館・本館
【引用:小田原市】
小田原文学館は、小田原市が長年集めてきた資料を用い、様々な文学者の足跡を辿ることのできる施設になります。小田原出身の文豪たちの資料はもちろん、小田原に居住していた文豪についても知ることができます。
建物は、もともと田中光顕の別邸で、今となっては珍しい昭和初期のモダニズム建築であり、スペインから輸入された瓦を用いた美しいものとなっています。実は国の登録有形文化財に登録されており、建物だけでも価値の高いものなのです。
敷地内には庭園も併設されており、季節によって異なる、美しい景色を楽しむこともできます。館内の様子だけであれば、こちらのサイトでVRで見ることができますが、資料は詳しく見られませんし、建物と庭園だけでも見る価値がありますので、ぜひ実際に足を運んでみてくださいね!(現在はアジサイが見頃です。詳しくはこちらから。)
②白秋童謡館(小田原文学館・別館)
【引用:小田原市】
先ほど少し話した白秋童謡館内では、北原白秋の足跡を辿ることができます。
この建物も、小田原文学館・本館と合わせて田中光顕が建てた別邸であり、同じく国の登録有形文化財に登録されています。こちらも、このサイトでVRで楽しむことができます。
ですが、ぜひ「からたちの花の小径」を通って、実際に足を運んでいただきたい場所であります。歩きながら童謡の案内板を見たり、埋め込まれたタイルを楽しみながら、雰囲気を感じることができますので、白秋の童謡と自らの子ども時代に思いを馳せながら歩いてみてください!
小田原文学館 詳細情報
この2つ以外にも、尾崎一雄の旧宅の一部があったりと、文学にどっぷり漬かることのできる、今時珍しい施設となっていますので、ぜひ訪れてみてください!
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小田原文学館
神奈川県小田原市南町2-3-4
0465-22-9881
https://www.city.odawara.kanagawa.jp/public-i/facilities/literature-museum/bungakukan.html
休館日:月曜日(休日の場合はよく平日)、年末年始(12月28日~1月3日)、臨時休館あり
開館時間:3月~10月 10:00~17:00(最終入館16:30まで)
11月~2月 10:00~16:30(最終入館16:00まで)
入館料(本館・童謡館併せて):大人 250円、小・中学生 100円 (団体割引あり)
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さいごに
今回は、小田原に所縁のある文豪たちの痕跡に触れることができる、小田原文学館についてご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?
雨の多くなってくるこの季節、ぜひ、本を手に取ってみませんか?晴耕雨読とも言いますし、晴れ間を縫って、小田原文学館に訪れていただけると嬉しいです。
私も休日は文学に触れようと思います~
それでは、また次回以降の記事でお会いしましょう~!